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アジアカップ2011 オーストラリア戦 [soccer]

日本1-0オーストラリア

なかなかハラハラドキドキの決勝戦だった様に思う。
まあ、やっていた(やれていた)サッカー自体は準決勝・韓国戦の方が良かった気がする。

香川が故障で離脱して、誰が代役(そもそも代役って言い方自体どうなのかって気もするがw)なのか、がメディアを賑わせていたけども、結局、先発したのは藤本。

2010年シーズンに清水でやってた様に、ウイングの右に藤本、左に岡崎って形。
清水ではそこに市川選手やら太田選手やらがガンガン上がって来て、サイドを突破してあげたクロスにヨンセンが競る、こぼれに小野選手、兵藤選手などセンターの選手が詰める様なサッカーだったと記憶してる。

ザックが代表でそれをやってくれと思ったとは到底思えない。単純に藤本を信用しての採用だったと思う。

しかし、結局藤本がやったのは清水でやってたのと同じ様な事で、しかも清水ほど周りとのコンビネーションが無いので、劣化版みたいになってしまった。
終始不安そうにプレイしてるし、ボールを呼び込めないなら、センターに走ってサイドバックの上がりを促しても良かった気がするけど、それもできない。
結局右サイドに張って、ボールを待ってる様なシーンが多かった。
それでフタをされてしまってなかなか内田があがるタイミングがなかったのも残念。特に前半はオーストラリアが右サイド(日本の左サイド)から崩して来るシーンが多かったので、守備にそこまで負担があった様に思えなかったので、尚更残念だった。
確かにこの代表で試合にでた時間は多くは無いから、可哀想。もうちょっと時間が必要だし、いきなり決勝戦で起用された彼と、予選から何試合か戦ってコンビネーションを築いた香川と比較したら可哀想。それでも、正直もっとやってくれると期待してたんだけども(^^;

前半は最初の方こそ、オーストラリアもロングボール蹴って来たけど、思ったより「それだけ」じゃなくて、全体をコンパクトに保ってプレスをかけてきた印象。
また、日本の左サイドを押し込む事で長友の攻撃力を削減し、どうしても高さの足りない今野の所でケーヒルが驚異的な働きをしてた。
決定的な仕事をさせる場面は、そうなかったけど、ケーヒルに対して今野ではちょっと対応しきれてなかった感じ。結局そのフォローもあって長友が思い切って上がれないし、試合途中で今野が足を踏まれて若干故障気味になってるし。

んで、左サイドのウィルクシャーがやたらと上がってセンタリングを出してた。だったら、その裏を狙えば良いんだけど、上記の通り長友があがるタイミングがあんまりなくて、この日は岡崎が左にいたから、彼の突破だけで何とかしようとしちゃって、オグネノフスキとニールに完全に潰されてた。

さらに、日本は簡単にロングボールをあげさせない様に、前田や本田が前線から懸命にプレスして頑張って、ロングボールの精度を落とさせていたけど、そんな精度の悪いロングボールも自分のボールにしちゃう、驚異的な強さがケーヒルやキューウェルにあって、かなり危ないシーンもあった。

日本は中盤でボールを持てても、ターゲットの前田がプレスに奔走する故か効果的に動けず、サイドに展開しようにも藤本は何もできず、岡崎は独力突破で潰され、で、どうにもならなかった。うまく動いて、狭いスペースでもボールを留められる香川の偉大さに改めて気付かされたw

逆に今までは香川の動き&ボールタッチで日本の攻撃にスイッチが入ってた様にも思えた。

で、どうすんのかなぁ、と見てた。

オーストラリアはかなりプレスをかけてたから、中盤でもそのプレスを掻い潜ればチャンスになる。
んで、遠藤が大きく動いて、前線を追い越し、そこへスルーが出て、前田に落とす、シュート外れる、と言うチャンスがあった。
まあ、遠藤が打てた気がしなくもないが、前半の大きなチャンスだった。

それを続けられれば良かったんだろうけど、プレスもかなりキツイ&遠藤の年齢的な問題?か、そこまで続かなかった。

長谷部も、もっと前線まで行って良かった様に思うが、決勝の雰囲気故か、右サイドの停滞故か、この日の前半はバランサーに徹する事が多かった気が。長谷部が目立たなかった理由が不思議なんだけど、この辺は謎。そこまで長谷部だけに注視してなかったし、画面にもそこまで登場しなかったので、オフザボールでどういう動きしてたんだろうなぁ。
ケーヒルが長谷部のケアをしてたっぽいけど、そこまでガッツリ着かれてた印象もないし。


んで、後半。この日の白眉は、やはりザックの用兵。

藤本が全く消えていたので、前半途中で替えても良い位だったんだけど、我慢して後半も使った、と。でもやはり全く効果的なプレイができてない。彼を替えるのは予想できたけど、彼に替えて用意したのは岩政。

並びをどう変えるのか、3バックで行くのか。
解説陣も悩んでたけど、1度交代を留めた(今野が×印出した)後に、今野を左サイドに、吉田、岩政、内田となるDFラインにした。そして長友を1つ前に出し、岡崎を今まで通りの右に戻した。

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後日、今野本人が語ってるけど、このシーンで今野が×出したのは、当初ザックは今野をアンカーにさせようとしたらしい。でも、それに対して、足を傷めてた今野は「中盤で走り回るのは無理」と×を出したらしい。いくつかのメディアで「今野案で左サイドバックに入った」とか書いてあったけど、そうではなく、今野は「アンカー(中盤)は無理」って言っただけっぽい。そこでザックが「なら左サイドバックはどうだ」と提案して受け入れられたらしい。なので、この起用はザック案。今野が「俺を左サイドバックで使え」と言った訳ではない。微妙だけど、この違い(どちらの案だったか)って大きい気がする。それと「足痛くて中盤は無理だった」とかインタビューに答えてたけど、だったら無理せず普通に交代しろよって感じw
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これで見事に試合が動き出すんだから、選手起用って本当に大切だね。

岡崎が右に回った事で、内田と2人で右サイドを攻略ではじめたし、左サイドで長友が1つあがって、後ろを今野がカバーする形になって、長友が思い切りあがり出した。
もちろん前半飛ばしすぎたウィルクシャーのスタミナ切れの面もあったろうけど、後半11分からは日本が左サイド(オーストラリアの右サイド)を圧倒した。

さらに左サイドの攻撃が活性化した事で、オーストラリアの意識が左寄りになると、今度は右から内田が仕掛けたりできてたし、相乗効果で良い事がかなりあった。

今野が苦労してたケーヒルへのロングボールの対応も、岩政が悉く跳ね返してた。
この日の審判はそこまで神経質に手のファールを取らないのか、韓国戦までの反省を活かしたのかは定かではないが、岩政の1対1での空中戦の破壊力はなかなかだった。
その代わり、彼には展開力が皆無といって良い程無いので、DFラインでボールを回してる時にプレスをかけられると、殆ど狙いもなくロングボールを蹴ってしまっていた。

時折

岩政がロングボールでクリア→オーストラリア選手に渡る→カウンター気味にキューウェル・ケーヒルを起点に攻め込む

と言うパターンで大ピンチになってたけど、この日最大のピンチはオーストラリアの苦し紛れのロングボールからのカウンターだった。

何の事はない、ただ「蹴っただけ」の様なロングボールに対して、ケーヒルについてた吉田が目測を誤ってヘディングできず。まあ、ケーヒルもボールに触れなかったのは良かったけど、岩政がキューウェルのマークより、吉田のフォローへポジション取ってたので、バウンドしたボールがキューウェルに渡って、川島と1対1って場面があった。
岩政はスピードのあるタイプじゃないし、普段は1番目に競る役割が多い(この場面ではケーヒルに競る役目)ので、失敗したのか。

いずれにせよ、吉田が目測誤ってるミスが1つと、それに対する岩政のポジショニングミスが1つ。その前を見ると、冷静に繋げずロングボールでクリアしてしまった岩政のプレイが若干マイナス1ポイントって感じ。
川島が足で止めて、事無きを得たけど、かなり決定的シーンだった。

このシーンに限らず、吉田、今野がこの日は疲労のせいか、ロングボールの対処を誤るシーンが見受けられたのが気になる所。競りに行ったら、意地でも触らなきゃだめだし。岩政は安全第一でプレイしてたけど、もうちょっと繋ぐ勇気があっても良かった気がしなくもない。ただ決勝という舞台だし、途中出場だし、下手に緩いパスで奪われるよりか、大きくクリアしてる方がまだマシだった。

モダンサッカーではCBにも組み立ての能力は求められる(バルサのプジョルやピケが顕著)けど、やはりそれもケースバイケースだし。
まず絶対的に求められるのはDFとしての能力(スライディングやカバーリング、ヘディングのうまさ)で、その次に上記組み立て能力であったり、スピードであったりが求められる。うまくもないのに、中途半端な事をするのが一番タチが悪いので、個人的に岩政のこの日のプレイは間違いでは無いと思う。勿論、理想を言ったら、あそこでロングボール蹴らずに、うまくいなしてパスで繋ぐ、ドリブルで持ち上がって決定的パスを出すってのが良い訳だけど、そこまでは求めてもできないだろうしねw どちらかと言えば、中途半端なプレイが多かった今野よりも、岩政をメインで使って欲しかったけど。

決勝点のシーンでは、本田が長友にパス出して、長友が仕掛けるも抜けずに遠藤に戻した後、もう一度ボールを受けてからのセンタリングだった。
動きなおし、仕掛けなおし、切り替えしてからのセンタリング、どれをとっても見事だった。いつの間にかクロスの精度が上がってるし、サイドを攻めあがるタイミングも良くなってる。アジア杯でも2~3戦目までは無謀なタイミングでも攻め上がりが多かったけど、もうそういうシーンは殆ど無かった。逆に機を見て攻めあがってたし、この日の様に押し込まれる展開ではちゃんと我慢が効いてた。インテル移籍も頷ける感じだw

李のゴールも見事だったし。

あれをボレーで決めちゃうあたり、何か持ってるな、って感じ。
でも、オーストラリアの選手、なんであんなに、どフリーにさせちゃったのかな。岡崎とかがしつこくニアサイドで勝負したりしてたけど、李のニアへ走りこむ1フェイントで完全にボールウォッチャーになってた。李をマークしてた時点で自分しか周りにいないのは分かるハズだから、ニアサイドのケアに行く時にちょっとは回りを見ても良かったんじゃないのか。
センタリング上がりきるタイミングまで完全にニアに留まってしまっていた。
あれは、長友が中に入ってくるのをケアしてたんだろうか。いづれにせよ、かなり致命的なマークミスであった。

その後は日本にも疲れが見えて来たし、オーストラリアが高い選手を入れてきてさらなるロングボール攻勢を仕掛けて来たのもあるけど、日本選手がボールウォッチャーになるシーンが多くて、見てて本当に怖かった。

サイドのハーフライン付近からロングボール入れられちゃうのは半ば仕方無い。一応そこへある程度のプレスをかけて精度を落とそうと努力もしてたし。
でも、サイドから上げられるセンタリングに対して、誰も中を見てないのが気になった。もし、オーストラリアの選手で3番目の動きをする選手がいて、そこにボールがこぼれたらかなり危険だったと思われる。

幸いにして、そういうシーンは殆ど無かったけど。
もうちょっと周りを見れる選手が居て欲しかったかな。

それと、延長戦でしかも特に長くプレイが止まった訳でもないのに何故かロスタイムが2分以上あったのは不思議だった。
やっぱりアジア最優秀審判といえども、アジアの審判は不思議な判定基準をお持ちの様で。

そして最後の最後、ロスタイムもう終っても良い時間にペナ外で岡崎の手にボールがあってしまってFK。
つか、あれで笛吹くなら、岡崎のシュートがオグネノフスキの手に当たったシーンで笛吹いてPK取るべきだろう。ちょっと基準が一定じゃなかった。

解説のセルジオ越後氏の「ねぇ、名波。気持ちだけで良いから一緒に壁に入って」って台詞に対する、名波氏の苦笑&無言が面白かったけどw

オーストラリアの最後のFKは、ちょっとキックミスか分からないけど、高さもコースも中途半端でどこに蹴りたかったのか分からなかった。
その後のこぼれ球でゴチャッとしたけど、韓国戦でそれを押し込まれた教訓を活かし、無事にクリア。逃げ切り成功。


ともかく、優勝できて良かった。
正直、どっちに転んでもおかしくない試合ばかりだったから(除サウジ戦)、そこで勝ちを拾えた事が大きかった。それと、大会を通して途中出場の選手がうまく結果を出せた事も大きかった様に思う。それがポジティブ・スパイラルを生んで、相当な相乗効果をもたらしたのではないか。また、シリア戦で松井選手が負傷した事も結果として好結果をもたらす要因になった気が。松井選手が最後までやってどうだったかはわからないけど、彼の変わりに出た岡崎が好調で、大分助けられたし。常に縦に縦に、ライン上で勝負したがる松井に比べ、中央や逆サイドにまで動きながら勝負できる岡崎が入った事で、内田の良さも活きた。逆に、それ以後は極力選手を固定して、コンビネーションを磨いて来たのも良かったし、最初の何試合かで効果的なプレイの少なかった香川を使い続ける事で、周りの選手も香川の活かし方、香川も周りの活かし方、ポジションの動かし方を覚えて、かなり流動的で魅力溢れる中盤を構成できてた様に思う。


この優勝で2013年ブラジルで行われるコンフェデレーションズ・カップに出られる事になった。でも、個人的にはコンフェデに出られるって事よりも次回大会の予選が免除になった事が物凄く大きいと思う。

選手・スタッフのみなさん、おめでとうございます。そしてお疲れ様です。
ゆっくり休んで、次もまた、見ている者を熱くさせる試合を見せてください。


個人的な各選手評


前田

そこまで悪くも無かったが、結局決定的な仕事はできなかった。
遠藤が落としたボールをシュートしたシーンでは、せめて枠に飛ばして欲しかった。それともうちょっとドリブルで持ち込む様なシーンがあっても良かった気もする。シンプルにプレイする事を心がけたのか、監督の指示か分からないが、独力決定力には欠けた印象。それでも、オーストラリアのDFラインに果敢にプレスに行き、ロングボールを楽に蹴らせない様にしてたのは立派。と言うか、頑張り過ぎな気もしなくもないw 決定力があがるのであれば、もうちょっと前線からの守備はサボれる様に日本全体で持って行ってあげても良かった気がします。いづれにせよ、今までなかなか結果を出せてなかったけど、アジア杯を通して、日本の主軸足り得るポテンシャルは充分に見せた。個人的には南アフリカW杯のメンバーに入っていて欲しかったと改めて思ったw

岡崎

今大会ではかなりコンディションも良かった様に見受けられた。
この試合でも裏へ裏への意識はあったろうけど、左サイドにいる間は、日本の攻撃自体が左サイドに寄ってしまって、狙い撃ちにされてた様に思う。
また、この試合でも1本、長友の完璧なクロスからダイビングヘッドするシーンがあったけど、ああいう所でキッチリ決められる選手になって欲しい。
ドイツでも頑張ってください。

本田

香川がいないので、かなり本田の所を狙われてた。つか、審判がファールを取らな過ぎだったので、何度か危険な位置で奪われてカウンター食らう要因になったりしてた。
もうちょっと藤本フォローしたれよ!とか思ってたけど、藤本は右サイドで動かずw
何度からしいプレイはあったし、自陣まで下がる事でボールをさばける様にしたり、後半スペースができてからは縦横無尽に動きまわってた。ただ、当たりの強さではやっぱりオーストラリアの選手に分がありそう。そこは体格面も含めて当然なんだから、もうちょっと工夫できれば良いんだろうけど、彼の場合、意地なのか何なのか、真正面から当たり過ぎな気もする。
ただ、以前と比べて柔軟な思考になったのか、仕方なくなのかは分からないけど、全部自分独りで何とかしようとせず、うまく周りを使えてたのが好印象。これがうまく行けば、今度は彼がボールを持っても彼だけにマークが集中せず、独力突破できるシーンも増えてくると思う。あとは無理矢理PK蹴るのを止めてくれれば、あまり言う事ありませんw

藤本

ここまでそんなに実戦に入ってなかったから仕方無いけど、ちょっと試合に入れて無かったかなぁ。
全く持ち味は発揮できなかったし、何でなのか分からないけど、右サイドに固執したプレイに終始してた。周りも見えてないし、ボール受けても失うシーンばかりで同じ失敗ばかり。自然と日本の攻撃が左ばかりになってしまったし、そんな状態だから内田も思い切って上がれず、孤立無援でのプレイが多かった気が。
もっとできるハズ。
ただ、個人的には藤本ではなく、細貝か今野をアンカーに使って、岩政と吉田で最初から行って欲しかったんだけどもw 後だしだけど、藤本は香川・本田・岡崎で構成してた中盤とタイプが異なるし、代表では「活かされるタイプ」に思えるから、パッと入って効果的な事ができる様なタイプじゃないと思えた。なので、藤本じゃうまく行かないのは目に見えてた。てか、彼を後々使う気なら、サウジ戦とか、もうちょっと長く使ってやれば良かったのに。さらにタイプは違うけど、藤本を使う位なら、柏木を使った方が周りも良さを活かせたと思う。ちょっとザックのチョイスミスだった様に思うな。

遠藤

長谷部が何故かあまり上がってなかったので、この試合では何回か前線まで上がるシーンがあった。
本田のスルーで抜け出しかけて、前田に戻したボールは、直接打てたと思うけど、最初から飛び出してボールを受けて戻すイメージだった様に見えた。スルーを受けた瞬間に状況判断(前を向ける)できれば良かったけど、判断するまでも無く、前田に戻しちゃってたから。そのパスでオーストラリアDF陣の3人の足が完全に止まってたけど、肝心の前田がホームランでチャンスをフイにしてしまった。
準決勝では徐々に動きが重そうになってたけど、この日はうまく省エネして、機を見て上がったりしてた。相変わらず遠藤を経由してパスが動く事が多く、替えの効かない選手なので、遠藤がいない場合どうするのか見たかったけど、結局今大会でそれは見えなかった。まあ、その問題は後回しなんだろうけど。

長谷部

何故かこの試合で目立つシーンが少なかった。確かにオーストラリアのプレスは強烈だったけど、それは韓国戦でも同じだったし、多少ケーヒルやキューウェルのケアをしてたのかな、とも思うけど、結局そこまで守備でも貢献できてたかどうか微妙だし。
大きく動いてボール回しに絡んだり、自分でドリブルで持ち上がったり、積極的にミドル打ったりと言うシーンが殆どなかった。原因が良く分からないけど、この日は全くと言って良い程、印象に残らなかった。

長友

前半はウィルクシャーの攻め上がりに対するケアに四苦八苦して、あまり攻撃に絡んで行けなかった。今野が左サイドバックになり、1列上がってからは水を得た魚の様に動き回り、左サイドを制圧。決勝点のシーンに代表される様に、一度やって抜けなければ戻して再アタックして、と何度も繰り返してた。クロスの精度も高かったし、当たり負けもしなかった。運動量も最後まで落ちなかったし。
ただ、前半岡崎と絡んで崩すシーンが殆ど無かったし、アジア杯序盤は周囲との連携もあまり良くなかった。コンビネーションを構築できれば強いのかもね。

今野

守備面で大きな破綻は無かったけど、終盤にロングボールをバックパスしようとしてキューウェルに当てて、大ピンチになったシーンなど、若干判断に迷うシーンが見受けられた。また、やはりハイボールの競り合いでは分が悪く、かなり苦労していた印象。序盤で足を負傷した影響もあったかもしれないけど、やはり最終ラインで使うには高さも強さも安定感も足りない気がする。その分、パスや後ろでの組み立てには参加できるけど、それでも尚、彼をCBで起用するメリットは薄いと思う。
藤本が下がり岩政が入ってからは左サイドバックに入ったけど、足の負傷もあってか、殆ど上がらず、長友の後ろをカバーする形。配置上は4バックだったけど、役割的には3バックの左CBって感じだった気がする。アジア杯序盤こそ安定感あるプレイをしてたけど、真の意味での強豪である韓国、オーストラリアの試合では不安定な部分が露見してた。
CBで使うなら、もうちょっとハッキリした判断と、安定感あるクリアをお願いします。また、中途半端にドリブルで持ち上がったりするのを止めてくださいw

吉田

高さはあるけど、目測あやまったり、競り合いで体を入れられてしまい、ハイボールをロストするシーンが何回もあった。この日はハイボールの競り合いで審判があまりファールを取らなかったので、その辺も見極めたプレイをして欲しかったけど。
彼もアジア杯序盤は安定感あったけど、不用意なファールで退場しちゃったり、割と大ポカしたり、オーストラリア戦ではキューウェル、ケーヒルの対応に苦慮してたり、まだまだ力不足な気がした。

内田

前半は藤本が不用意なプレイをするし、内田が上がるスペースを消しちゃうしで殆ど見せ場がなかった。藤本が下がって、慣れ親しんだ岡崎が右に来てから何度か攻め上がるシーンもあったし、韓国戦のサイド駆け上がってマイナス気味に出すクロス一辺倒と違い、クロスに工夫があって面白かった。
アーリークロスをDFラインの裏に向って斜めに入れるんだけど、グラウンダー気味に速いボールを入れる。で、そのクロスライン上に2人いるみたいな。
内田も2人が重なるラインを狙ってクロスあげてるっぽかった。残念ながら、前線の選手が見送ってしまって、合わなかったけど。
まあ、今大会では守備面の成長がそこそこ感じられたし、持ち味を発揮するシーンもチラホラあった。ただ、韓国戦延長でスタミナ切れを露呈した様に、もうちょっとフィジカル面(コンディションの問題だったのかも)を何とかしなきゃダメ。
不思議な事にオーストラリア戦では延長戦でも走り回ってた。韓国戦でのスタミナ切れは何だったんだろうかw

以下は2011.2.3追記

川島

韓国戦でPKを2本ストップして、前のエントリで「このまま乗って行けるか」みたいな事を書いたけど、完全に「モードに入った」状態になってたw
キューウェルとの1対1を足で止めたシーンや、浮き球シュートを見事に弾き出したシーン等、見せ場たっぷり。
まあ、本来は川島が目立ったらダメなんだろうけど、この日は当たりまくってた。最初からこのモードに入ってれば良いんだろうけど、ちょっとスロースターターだった気が。ただ、何度かあったゴールキックのシーンで、その殆どをサイドラインに出してしまってたのは気になった。オーストラリアの猛攻に耐え、折角マイボールにできるチャンスなのに、キックを味方にあわせられないだけでなく、直接サイドラインを割ってしまう様な長すぎるキックばかりだった。あれは狙いだったとしても、もうちょっと、せめて2~3本は味方に合わせて欲しかった。
まあ、それでもこの大事な試合で当たって止めまくってくれたのはとてもありがたい。今後とも宜しくおねがいしますw

岩政(←後半11分 藤本)

今野がかなり苦戦してたケーヒルとのハイボールの競り合いに殆ど勝ってた。やはりこういう相手には有効な駒だと思う。つか、思い切ってスタメンで使って欲しかった位。
まあ、それでもスピードは余りないし、吉田が空振ったボールに対して、キューウェルとかぶってフリーにさせちゃったシーンは危なかった。後ろから何とかコースを消そうと懸命に走ってたけど、追いつける要素は何一つなかったw 半ば諦めてたんじゃないのか。川島には感謝しても感謝しきれないだろう。
この日の審判は、ハイボールの競り合いであまりファールを取らなかったので、持ち味を発揮できてたけど、韓国戦の時の様な審判の場合、厳しいと思われる。今後はその辺をちゃんと自身でも整理して欲しい。
期待はしているけど既に29歳。ベテランの域だよなぁ。14年W杯には出られるのだろうか。頑張って欲しい。

(←延長前半8分 前田)

この試合では李に神様が微笑んだ。
決勝ゴールのシーンでは、オーストラリアの選手(カーニー?)が李のマークを放棄してニアに行ってしまった為、どフリーだった。浮き球の難しいボールだったし、1トラップしても良さそうだし、普通の日本選手ならトラップしてた様に思う。しかしながら、ダイレクト・ボレーでキレイに合わせて左サイドに見事にゴール。シュウォーツァーも見送るしかなかった。ホントお手本の様なボレーで、利き足が左ってのもあるけど、李のチームメイト、佐藤寿人選手を思い出した。個人的にはジダンよりもそっちが先に頭に浮かびました。(つか、ジダンは賞賛しすぎw ジダンのあのシュートはもう3ランク位上のシュート)
それ以外にはそこまで目だってなかった様に思う。。。ていうか、あのゴールでその他に李がどういうプレイしてたかは吹っ飛んだというか覚えてないw

伊野波(←延長後半15分 内田)

オーストラリアのハイボール戦術に対応する為の交代なのか、時間稼ぎなのか。
まあ後者だろう。対策の交代ならもっと早く投入してたはず。
殆どプレイする時間が無かったので、批評する様なプレイは無し


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