ポジション名の解釈に関する考察 [soccer]
以前、J3+の読者エントリーを読んで、感じる事があったので、自分も読者エントリーしようかと思ったけど、無駄な論争を招いてもな、と考え直した下書きが残ってたので、自分のブログに投稿する。
ちなみにJリーグの優勝争い結末やら、最近見て来た映画やらは気が向いたら投稿する・・・予定。
http://llabtooflatot.blog102.fc2.com/blog-entry-3792.html
「香川真司は本当に“ボランチ”として試されているのか? ~ポジション名に対する考察~」のエントリーを読んで感じる所があったのでエントリーします。
投稿者のポコ氏は以下の様に記載している。
そもそも「ボランチ」と言う呼称は確かにブラジルから持ち込まれた物だが、それが「イコール守備的MF」としたのは日本人ではないだろうか。
ボランチと言う呼称が持ち込まれた際に、適当な日本語が無く、訳者などが「守備的MFが一番当てはまる」として設定した物だと思う。
そもそも「ボランチ」と言う単語は「車のハンドル」と言う意味で、概念的には「中盤で車のハンドルの様にゲームを司る役割」「試合をハンドリングする」と言う様な意味だと思われる。
事実、ブラジルでは2名以上ボランチがいる場合「プリメイロ・ボランチ」や「セグンド・ボランチ」と呼んだりする。これは基本的には「第1ボランチ」「第2ボランチ」と言う意味だが、より守備的なボランチが「プリメイロ」、より攻撃的なボランチが「セグンド」と言う意味合いもある様だ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%83%E3%83%89%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%80%E3%83%BC
これに当てはめて考えると「ボランチ=守備的MF」とした場合、「プリメイロ・ボランチ」や「セグンド・ボランチ」は「より守備的な守備的MF」と「より攻撃的な守備的MF」と、訳の分からない表現になってしまう。
また、「守備的MF」と言う単語の「守備的」と言う部分が嫌われ「ボランチ」と言う単語が使用され出した経緯もあると思われる。
従って、そもそも「ボランチ=守備的MF」とするのが誤りではなかろうか。
そう考えれば、ボランチ本来の意味として捉えるのであれば、ポコ氏のエントリーで書かれた
『香川、ボランチで新境地』
『“ボランチ香川”不発45分も悲壮決意』
と言う表現は強ち間違っているとも言えない。
(「記者が本当にそう言うニュアンスで使用しているかどうか」はまた別問題であるが。)
スポーツに限らず、自国発祥の文化でない限り、完全にニュアンスの一致する単語は少ないと思われる。
サッカーはそもそも英国発祥の競技だが、世界各国に普及し、それぞれの呼称が存在する。
従って単純に「ボランチと言う呼称は間違い」「ボランチでは使われていない」と考える事こそ誤解の元である様に思えてならない。
また、そもそも「ポジションの呼称で与えられた役割の全てを表現できる物ではない」と私は考える。
初期配置されたポジションが所謂ボランチの位置であっても、そこでどの様な役割が与えられ、それをどの様にこなしているかを見る目が重要では無いか。
例えばセンターバックと言えば、一昔前はゴール前に陣取り、相手の攻撃を防ぐ防波堤の様な役割だった。セットプレイ以外で前線に上がる事は殆ど無く、中盤より前でのボール回しに積極的に関わる事も無かった。従って、役割としては「ハイボールに競り勝つ」や「自陣に向けて入れられるパスをカットする」や「相手選手のドリブルを防ぐ」などが主だった。
しかし、近年ではセンターバックにもパス能力が求められ、中盤より後ろでボールを回して試合を作る、ペースを握る事が良くあるし、相手がセンターバックにプレスに来ない場合は積極的にドリブルで持ち上がって、相手を引き付けてから空いた所へパスしたりする能力が求められる。即ち近年では以前の役割に加え、これらの役割が増えた事になる。
同じ事が所謂ボランチにも言えるのではないか。
ポジションの概念や、与えられた役割、こなすべき役割も年々変化して行くので、「ボランチと表現されたから」と言って頑なに否定する必要も無い様に思う。
システムにしても同じだが、「システムが4-4-2だから」や「ポジションが○○だから」と言った事に捉われずに試合を見る事が重要だと思う。
ちなみにJリーグの優勝争い結末やら、最近見て来た映画やらは気が向いたら投稿する・・・予定。
http://llabtooflatot.blog102.fc2.com/blog-entry-3792.html
「香川真司は本当に“ボランチ”として試されているのか? ~ポジション名に対する考察~」のエントリーを読んで感じる所があったのでエントリーします。
投稿者のポコ氏は以下の様に記載している。
ポジション名への違和感が拭えない。自身で「ポジション名への違和感が拭えない」と記載しておきながら「ボランチが守備的MFである」と断定してしまっている。この部分に私は違和感を感じる。
“ボランチ”は、ブラジルから持ち込まれた言葉で、基本的には、守備的MFを指す。
そもそも「ボランチ」と言う呼称は確かにブラジルから持ち込まれた物だが、それが「イコール守備的MF」としたのは日本人ではないだろうか。
ボランチと言う呼称が持ち込まれた際に、適当な日本語が無く、訳者などが「守備的MFが一番当てはまる」として設定した物だと思う。
そもそも「ボランチ」と言う単語は「車のハンドル」と言う意味で、概念的には「中盤で車のハンドルの様にゲームを司る役割」「試合をハンドリングする」と言う様な意味だと思われる。
事実、ブラジルでは2名以上ボランチがいる場合「プリメイロ・ボランチ」や「セグンド・ボランチ」と呼んだりする。これは基本的には「第1ボランチ」「第2ボランチ」と言う意味だが、より守備的なボランチが「プリメイロ」、より攻撃的なボランチが「セグンド」と言う意味合いもある様だ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%83%E3%83%89%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%80%E3%83%BC
これに当てはめて考えると「ボランチ=守備的MF」とした場合、「プリメイロ・ボランチ」や「セグンド・ボランチ」は「より守備的な守備的MF」と「より攻撃的な守備的MF」と、訳の分からない表現になってしまう。
また、「守備的MF」と言う単語の「守備的」と言う部分が嫌われ「ボランチ」と言う単語が使用され出した経緯もあると思われる。
従って、そもそも「ボランチ=守備的MF」とするのが誤りではなかろうか。
そう考えれば、ボランチ本来の意味として捉えるのであれば、ポコ氏のエントリーで書かれた
『香川、ボランチで新境地』
『“ボランチ香川”不発45分も悲壮決意』
と言う表現は強ち間違っているとも言えない。
(「記者が本当にそう言うニュアンスで使用しているかどうか」はまた別問題であるが。)
スポーツに限らず、自国発祥の文化でない限り、完全にニュアンスの一致する単語は少ないと思われる。
サッカーはそもそも英国発祥の競技だが、世界各国に普及し、それぞれの呼称が存在する。
従って単純に「ボランチと言う呼称は間違い」「ボランチでは使われていない」と考える事こそ誤解の元である様に思えてならない。
また、そもそも「ポジションの呼称で与えられた役割の全てを表現できる物ではない」と私は考える。
初期配置されたポジションが所謂ボランチの位置であっても、そこでどの様な役割が与えられ、それをどの様にこなしているかを見る目が重要では無いか。
例えばセンターバックと言えば、一昔前はゴール前に陣取り、相手の攻撃を防ぐ防波堤の様な役割だった。セットプレイ以外で前線に上がる事は殆ど無く、中盤より前でのボール回しに積極的に関わる事も無かった。従って、役割としては「ハイボールに競り勝つ」や「自陣に向けて入れられるパスをカットする」や「相手選手のドリブルを防ぐ」などが主だった。
しかし、近年ではセンターバックにもパス能力が求められ、中盤より後ろでボールを回して試合を作る、ペースを握る事が良くあるし、相手がセンターバックにプレスに来ない場合は積極的にドリブルで持ち上がって、相手を引き付けてから空いた所へパスしたりする能力が求められる。即ち近年では以前の役割に加え、これらの役割が増えた事になる。
同じ事が所謂ボランチにも言えるのではないか。
ポジションの概念や、与えられた役割、こなすべき役割も年々変化して行くので、「ボランチと表現されたから」と言って頑なに否定する必要も無い様に思う。
システムにしても同じだが、「システムが4-4-2だから」や「ポジションが○○だから」と言った事に捉われずに試合を見る事が重要だと思う。
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